ホテルの環境意識

ホテルも環境保全に努力
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バスルームのタオル
廊下の明かり
バスルームのタオル
先日、ドイツのホテルに泊まる機会がありました。そこで気がついたホテルの環境意識について紹介します。私は普段ユースホステルを利用するので、4星ホテルを使うのは初めて。料金は一泊240マルク(約14000円)。円高なので日本円で考えると特別高くは感じませんが、こちらの感覚からするとかなりの高級ホテルです。

大き目のバスルームに入ると、タオル3枚がかけてあり、コップが置いてあります。うっかり髭剃りを忘れたので、カミソリを探しましたがバスルームには置いてありません。なるほどすべての人が必要とするものではないですね。フロントに行くと1マルクで売ってました。240マルクも払っているのだから必要な人にはただでくれてもいいのでは? という気もちょっと。石けんとシャンプーは壁に付けられたボトルの中に液状のものが入っています。鏡の横には“タオルの無駄な交換を無くそう!”という内容のステッカーが張ってありました。

4星ホテルのバスルーム
中はいたってシンプルです。鏡の右下についているのは石けんのボトル。
タオルの交換について
ホテルに連泊する場合、必ずしもタオルを毎日交換してもらう必要はありません。タオルの無駄な交換を無くすための約束事がドイツ語、英語、フランス語で書いてあります。このホテルのベッド数は約500ですが、この日はなんと50人以上の日本人観光客が泊まっていました。日本語の表示が張られる日も近い?! 下に訳を書きます。

 
環境のために
お客様へ − 毎日世界中のホテルで膨大な量のタオルが不必要に洗濯されています。それに使われる大量の洗剤は環境に負担をかけることになります。みなさんのご協力をお願いします。

タオル交換のサイン
使用したタオルを床かバスタブの中に置く:タオルを取り替えてもらいたい
使用したタオルを再び壁にかける:タオルをまた使用する

バーデン‐ヴュルテンブルグ州 ホテル協会
廊下の明かり
夜、鍵を開けようとした時、廊下がずいぶん暗いことに気がつきました。天井には約5メートルごとに普通の照明が付いていますが、節電のため一つおきに消してあります。さらに翌朝廊下に出てみると、今度はすべての明かりが消えています。しかし、窓は廊下の両側についているだけ。廊下の中央部はかなりの暗さで“夜よりも暗いのでは?”と思うほど。日本人には暗すぎるし、防犯上も問題がありそう。

一般的にドイツの人は暗いのを好みます。本を読む時でも日本人ほど明かりを必要と感じないようです。ある友人が言うには“こちらの人は目の色が薄いので暗くても平気”なのだそうですが、真偽のほどは不明。私は単に慣れの問題だと思います。“どの程度の明るさが最低必要で、どこまで節電できるか”は一概には言えません。明かりを例にしましたが“適切な節電のレベル”は国や民族によって違うということですね。

 
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